おみくじにおいて、凶や大凶、小凶や半凶といった違いはあれど、凶という文字が入っているものが出た場合には、ほとんどの人がいい気分にならないでしょう。
今は駄目でもこれから良くなっていく運勢だと割り切ったとしても、今現在の運勢が悪い凶が出たのであれば、やはり落ち込んでしまいます。
しかし、中途半端な末吉などよりも、むしろ凶の方がマシという説も実は存在しています。ここでは凶は本当に悪いのかどうか、更に半凶や大凶を引いてしまった場合に、運勢を向上させる方法はあるのかなどを紹介しましょう。
凶とは?半凶や大凶などの順番
だいたいの方がご存知だと思いますが、凶は吉凶の中で下位、不吉な部類になります。一般的に、大吉が最上位になり、そこから中吉や吉、小吉や末吉などの吉運が並んだ中で、最後に来るのが凶。
凶ランクが沢山ある場合は、凶、小凶、半凶、末凶、大凶という順番になるのが一般的で、意外にも凶が一番マシ。寺社によってまちまちではあるものの、大凶は基本的に最下位になります。
凶という言葉は、作物の出来が悪いという凶作。他にも同じような状態を意味する凶荒、凶歳、凶年といったものを示します。
単純にいうと、運が悪いということを表しているのが凶。また、縁起が悪い、更にわざわいが起こる、不吉であるという意味があることを覚えておきましょう。
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凶にはどんな内容があるか調べてみた
おみくじで凶が出た場合には、各項目にもそれなりの注意点というか、アドバイスが書かれていることが多いものです。凶が付くようなものでは、一体どういう項目があるのでしょうか。
悪い内容は、
- 悦び事・・・なし
- 病気・・・いがいに長びく
- 待ち人・・・来たらず、音信もなし
- 失物・・・見つからない
- 縁談・・・うまく運ばない
- 訴訟・・・勝てない
まさに凶!何もかもが八方塞がりという感じがしますね。しかし、凶だからといって、すべて最悪なのかといえばそうでもありません。意外と悪くない内容もありました。
- 入学・・・努力すれば必ず報われる
- 病気・・・長引くとも全快す
- 待ち人・・・やや遅し
さらには、凶とは思えないほどの良い運勢も!
- 旅行・・・道が開けてくる よろし
- 出産・・・安し
- 縁談・・・成立する
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同じ凶でも寺社や番号の違いによって内容も変わってきます。どうしても凶と付くものを引きたくないという方は、凶を入れていない寺社でおみくじを引くというのも一つの手でしょう。
凶が多い所、凶がない所がある
凶というのは引いてしまうと、やはりいい気分はしないものですね。たかがおみくじ、されどおみくじということで、中には行動や人生の指針としている方もいて、ガツンと落ち込んでしまうケースも考えられます。
こういったことを考慮して、最近では凶を入れていないところも存在しています。また逆に、凶が出る確率が高いといわれている寺社もありますので紹介していきましょう。
凶が多い神社・お寺
- 浅草寺・・・東京都台東区浅草
- 鶴岡八幡宮・・・神奈川県鎌倉市雪ノ下
- 清水寺・・・京都市東山区清水
- 川崎大師(平間寺)・・・神奈川県川崎市川崎区大師町
- 住吉大社・・・大阪市住吉区住吉
- 厳島神社・・・広島県廿日市市宮島町
見てみると、毎年参拝者が多い、全国的にも有名な神社ばかりです。凶を多く入れることで、道を違わないようにという配慮の表れでしょうか。
また、おみくじの起源である元三大師御籤帳の割合(大吉16%、吉35%、凶29%、それ以外が20%)を守っている寺社は必然的に凶の割合が多くなるようです。
凶がない神社・お寺
初詣の時期だけは凶を減らすとか、大凶はショックが大きいため、廃止しているという神社も多いようです。
一説では、靖国神社には凶がないといわれていましたが、最近のツイッターなどの投稿を見ても存在しており、廃止してはいない模様です。
有名なのは、京都にある伏見稲荷大社です。凶や大凶が存在せず、代わりに凶後吉や吉凶相半などが存在しています。伏見稲荷大社のおみくじの詳細
凶が出たから引き直してもいい?
凶が出たから納得が行かないとか、どうしても大吉を引きたい!などの理由により、何度も引き直す行為をしてもいいのでしょうか。
特に凶や大凶を引いてしまった場合、やっぱりやり直したいと思う人も少なからずいるでしょう。結論からいうと、おみくじは引いた人の解釈が最優先ですから、引き直すことに躊躇がないならアリです。
しかし、おみくじは神様からのお手紙やありがたいメッセージともいわれていますから、納得が行かなくても素直にそれを受け止め、日々の戒めとするのが良いのではないかと個人的には思っています。
引き直す場合でも、その日にするのではなく、日にちを空けて別の日に再度参拝するとか、別の神社に赴き、参拝した後で引き直すのがお勧めです。
凶でも大丈夫!運を上向きにするには?
凶が出たとしても、そこまでがっかりする必要はありません。そのおみくじを引いた時点での運勢であって、これから先もどんどん運気が悪くなるというわけではないのです。
現在の運が悪くても、その後は自身の努力次第で運気が開けるというアドバイスがほとんどですから、前向きに捉えましょう。
良くない内容であっても持ち帰り、自分への戒めのために何度も見直すのは良いことですが、持ち帰りたくない場合は、結び所にくくりましょう。
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おみくじの凶についてのまとめ
凶の割合が多い、または入れていない寺社が全国には存在しています。どうしても凶を引きたくない人は、凶がないところへ足を運びましょう。
しかし、友達や家族と初詣に行って、凶か大吉かドキドキするのも醍醐味ではないでしょうか。凶を引くと落ち込みますが、そこまで気にする必要はありません。
今が悪いというだけで、今後は上がる一方だと前向きに受け止めましょう。神様からの大切なメッセージを教訓とし、日々を歩んでいくことで運気が巡ってくるはずです。
まずは手近に始められることから、実践してみてはいかがでしょうか。